胸膜肺炎
概要
肺と胸膜の同時感染。長距離輸送後に好発。高熱・呼吸困難。
主な症状
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病態生理
馬の胸膜肺炎は肺実質と胸膜の細菌混合感染で、長距離輸送(shipping fever)が最も一般的な素因。輸送中のストレス+頭部挙上(粘液繊毛クリアランス障害)→下部気道への細菌下降→肺炎→胸膜炎。原因菌はStreptococcus equi subsp. zooepidemicus(最多)、Pasteurella、嫌気性菌(Bacteroides、Clostridium)の混合感染が典型的。胸水貯留→肺圧迫→拘束性換気障害→低酸素血症。胸水が区画化(loculated)すると排液が困難となり、慢性化する。運動競技馬の長距離輸送後に好発(「shipping fever」) (Wilkins PA. Clin Tech Equine Pract 2003;2:4-11)。
予防
馬における胸膜肺炎の予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。
予後
早期治療(広域抗菌薬+胸腔ドレナージ)で生存率は70-90%。抗菌薬:ペニシリンG(22,000 IU/kg IV q6h)+ゲンタマイシン(6.6 mg/kg IV q24h)+メトロニダゾール(15 mg/kg PO q6-8h)。胸腔ドレーン留置→温生食洗浄(20-40L/回)が胸水管理の柱。区画化した胸水は胸腔鏡下での癒着剥離が必要な場合がある。運動復帰までに3-6ヶ月を要し、運動競技馬の成績への影響がある。輸送時の頭部自由運動の確保(繋ぎ方の工夫)が予防に最重要 (Wilkins PA. Clin Tech Equine Pract 2003;2:4-11)。
📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
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