多発性先天性眼異常
概要
虹彩・水晶体・網膜の多発性先天異常。遺伝性。主にロッキーマウンテンホース。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す馬の他の疾患を確認できます
病態生理
PMEL17遺伝子変異が胎生期の眼発生(神経堤・神経外胚葉由来組織の分化)を障害し、用量依存的(遺伝子型依存的)に多発性の構造異常を生じる。ヘテロ接合(Phase 1)では毛様体・周辺網膜に液状の嚢胞が形成されるが視覚は通常保たれる。ホモ接合(Phase 2)では嚢胞に加え、巨大角膜(cornea globosa)・虹彩低形成・瞳孔膜遺残・白内障・網膜異形成・先天性眼振・小眼球症などが重複し、重度の視覚障害や続発性緑内障に至る。進行性の疾患ではなく出生時から固定した形成異常であり、根治療法はなく遺伝子検査に基づく育種管理が唯一の持続的対策となる。
予防
馬における多発性先天性眼異常の予防は感染症対策と早期発見が中心。感染性結膜炎: ワクチネーション(FHV-1・FCV)と感染猫との接触回避。角膜潰瘍: 眼外傷の予防、グルーミング時の眼科ケア。白内障: 糖尿病の良好な血糖管理、遺伝性品種の繁殖管理、抗酸化物質補給。緑内障: 素因品種の定期的眼圧測定。全動物で年1回以上の眼科検診。
予後
馬における多発性先天性眼異常の予後は病変の部位・進行度と治療開始時期、視覚温存の可否により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。
📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
その他の他の疾患(馬)
VetDictで馬の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。