趾壊死・趾脱落
概要
繊維が趾に巻きつき血流を遮断する状態で、ハリネズミに多いケージ内の事故です。
主な症状
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臨床徴候
ハリネズミにおける趾壊死・趾脱落の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。
原因
ハリネズミにおける趾壊死・趾脱落の原因: 繊維が趾に巻きつき血流を遮断する状態で、ハリネズミに多いケージ内の事故です。
病態生理
趾壊死・趾脱落はハリネズミにおける外傷性・機械的疾患である。罹患組織の構造的耐性を超える外部機械的力により組織損傷が生じる。損傷は出血、浮腫、疼痛を伴う急性炎症カスケードを惹起する。重症度に応じて、血管供給の途絶による虚血、環境微生物による汚染、進行性の組織壊死が生じうる。治癒過程は止血、炎症、増殖、リモデリングの各段階を経る。
診断
趾壊死・趾脱落の診断は、趾の黒色変化・乾燥壊疽・脱落を認めるハリネズミで行う。糸・毛髪絞扼(ヘアトルニケット)が最も多い原因であるが、凍傷(冬眠未遂時)・血栓・感染も原因となる。イソフルラン鎮静下で壊死範囲を評価し、隣接趾への波及の有無を確認する。X線撮影で骨髄炎・骨壊死の範囲を評価する。環境温度が18℃以下の場合は冬眠未遂による末梢循環障害を考慮する。壊死組織の培養で二次感染菌を同定し、デブリードメント範囲の決定に活用する。
治療
ハリネズミにおける趾壊死・趾脱落の治療は安定化、疼痛管理、創傷ケアを優先する。生命を脅かす損傷を最初に評価・対処する(気道、呼吸、循環)。種に適した鎮痛薬(NSAIDs、オピオイド、局所麻酔薬)による鎮痛が不可欠である。創傷を洗浄・デブリードマンし、一次閉鎖、二次治癒、再建手術を適宜行う。汚染創には広域抗菌薬を使用する。骨折には副子固定または外科的固定を行う。遅発性合併症をモニタリングする。
予防
趾壊死・趾脱落の予防には安全で種に適した飼育環境の整備、鋭利物・危険物の除去、適切な取り扱い技術、他の動物との接触時の監視、温度管理、落下防止策が含まれる。
予後
趾壊死・趾脱落の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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