間質性腎炎
概要
腎間質の慢性炎症で進行性の腎障害を引き起こします。高齢ハリネズミに多いです。
主な症状
原因
ハリネズミにおける間質性腎炎の原因: 腎間質の慢性炎症で進行性の腎障害を引き起こします。高齢ハリネズミに多いです。
病態生理
間質性腎炎はハリネズミにおける腎・泌尿器疾患である。腎臓、尿管、膀胱、または尿道の構造的・機能的障害を伴う。腎疾患は糸球体濾過、尿細管再吸収・分泌、およびホルモン機能(エリスロポエチン、カルシトリオール、レニン)を障害する。進行性のネフロン喪失により高窒素血症、電解質異常、酸塩基障害が生じる。下部尿路疾患は閉塞、尿石症、上行感染を引き起こしうる。
治療
間質性腎炎はハリネズミで最も多い腎疾患の一つで、3歳以上の個体で特に多い。【診断】血液生化学(BUN、クレアチニン、リン、カリウム、カルシウム)、尿検査(USG——正常1.030-1.050、等張尿<1.012は濃縮能の著しい低下を示す)、尿培養/感受性試験(イソフルラン鎮静下膀胱穿刺——腹部尾腹側で触知可能)、腎超音波(サイズ・エコー輝度・構造評価)、血圧測定(可能な場合)。IRIS類似CKD病期分類(ハリネズミ用適応): ステージI(Cre<1.6mg/dL、非高窒素血症だがUSG低下)、ステージII(1.6-2.8)、ステージIII(2.8-5.0)、ステージIV(>5.0)。【輸液療法】SC LRSまたはノルモゾルR 50-100mL/kg/日 q12-24h分割投与+脱水補正(ハリネズミでは針皮下脂肪のためツルゴール不信頼——粘膜湿潤度・眼球位置・体重で脱水評価)。在宅慢性SC補液: 加温LRS 10-20mL SC q24-48h(飼い主への指導可能)。【食事療法】低タンパク食への段階的移行(高タンパク昆虫食を避け、質の良い猫腎臓病用フードまたは腎臓食と通常食の混合)。高リン血症(>6.5mg/dL)時のリン吸着剤: 水酸化アルミニウム30-90mg/kg PO q8-12h食事混合。制吐: マロピタント1mg/kg SC q24hまたはオンダンセトロン0.5-1mg/kg PO q12h(食欲不振・悪心時)。食欲増進: ミルタザピン1.88mg/匹 PO q48-72h(7.5mg錠の1/4)。蛋白尿/高血圧にACE阻害薬: エナラプリル0.5mg/kg PO q24hまたはベナゼプリル0.5mg/kg PO q24h(Cre 30%以上上昇で中止)。低カリウム血症時: グルコン酸カリウム2mEq/kg/日 PO食事混合。重度非再生性貧血(PCV<20%): ダルベポエチン1mcg/kg SC q7d(抗EPO抗体モニタ)。基礎感染の治療: 尿培養に基づく抗菌薬、経験的にはエンロフロキサシン5mg/kg PO q12h×4-6週(GFR低下時減量)、またはTMS 15-30mg/kg PO q12h。【禁忌薬】アミノグリコシド、高用量NSAID。メロキシカム: 中止または十分な水和下で最低有効量(0.1mg/kg q24-48h)。モニタリング: BUN/Cre/リン/カリウム初期q2-4週、安定後q1-3ヶ月。体重は毎週。参考文献: Lennox (2007), Heatley (2009), Johnson-Delaney (2006), Pollock (2012)。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
2歳以上のハリネズミに年1回のウェルネス血液検査(ベースラインBUN/Cre/リン)。十分な水分摂取確保——ボトルよりボウルを好むことあり(ボトルの故障に注意)。腎モニタリングなしの慢性NSAID使用を避ける。尿路感染の迅速な治療(上行性腎盂腎炎予防)。過剰タンパクを避けたバランスの取れた食事。腎毒性薬(アミノグリコシド、慢性高用量NSAID)の回避。
予後
IRISステージI-II: 早期介入とSC補液・食事管理への飼い主のコンプライアンスで良好——治療により6-18ヶ月の生存。ステージIII: 要注意——積極的輸液で安定化の可能性はあるが進行性。ステージIV: 不良——尿毒症、重度高窒素血症、治療反応乏しい; QOLについての話し合いが必要。ハリネズミの寿命は3-5年であり、4歳以上のCKDは全体的な余命の文脈で検討。急性増悪(脱水・腎毒性薬曝露)は要注意だが集中輸液に反応する場合がある。
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