総排泄腔炎(ベントグリート)
概要
細菌、真菌、寄生虫感染による総排泄腔の炎症。
主な症状
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原因
鳥における総排泄腔炎の原因は寄生虫(蠕虫・原虫・節足動物)の感染である。感染経路は寄生虫種により多様で、経口摂取(汚染食物・水・中間宿主の捕食)、経皮侵入、節足動物媒介(ダニ・蚊・ノミ)、経胎盤・経乳感染を含む。過密飼育、衛生管理不良、免疫抑制、定期的駆虫の不足が感染リスクを高める。寄生虫のライフサイクル理解が治療成功と再感染予防の鍵となる。気候変動に伴う媒介動物分布拡大により、従来は低リスクとされた地域での発症増加が報告されている。(鳥類は気嚢システムを持ち、ストレスで急変する)
病態生理
総排泄腔炎は総排泄腔の炎症。細菌・真菌感染、クロアカ乳頭腫(ヘルペスウイルス)、寄生虫が原因。しぶり、血便、総排泄腔周囲の汚染・発赤を呈する。慢性化すると狭窄を起こしうる。治療は原因に応じて抗生剤・抗真菌薬・駆虫薬を使用し、狭窄には外科的拡張術が必要となる。乳頭腫は電気焼灼または冷凍療法で除去し、再発監視を定期的に行う。
治療
総排泄腔炎(ベントグリート)の治療: クロアカスワブ培養とグラム染色で原因病原体を同定。細菌性: エンロフロキサシン10-15mg/kg PO/IM q12hまたはトリメトプリム・スルファ30mg/kg PO q12h(培養感受性に基づく)×10-14日間。真菌性(カンジダ): ナイスタチン300,000IU/kg PO q8h、またはフルコナゾール5-10mg/kg PO q12h。寄生虫性(クリプトスポリジウム): 一貫して有効な治療法はない、パロモマイシン100mg/kg PO q12hは限定的な効果。局所治療: 温生理食塩水でベント周囲を愛護的に洗浄、クロルヘキシジン0.05%リンス、潰瘍化した病変にはスルファジアジン銀クリーム。温座浴(ぬるま湯)をq12hで炎症を軽減。メロキシカム0.5-1mg/kg PO q12hで疼痛・炎症管理。支持療法: SC輸液、バランスの取れた食事。基礎原因(乳頭腫症、総排泄腔脱、卵関連病変)への対処。慢性例では総排泄腔狭窄のモニタリング。
予防
鳥における総排泄腔炎の予防は定期的駆虫・媒介動物制御・環境衛生の3本柱。消化管寄生虫: 子犬子猫は2-4週齢から繰返し駆虫、成獣は便検査結果に基づく定期投与。心血管寄生虫(フィラリア): 流行地での年間予防投与(イベルメクチン・ミルベマイシン等)。外部寄生虫: 月1回の外部寄生虫予防薬投与、環境清掃。散歩後のダニチェック、媒介動物(ダニ・蚊・ノミ)の生息環境改善も重要。
予後
疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。
関連する薬品
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