床材インパクション
概要
床材の摂取による消化管閉塞。
主な症状
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臨床徴候
ヘビにおける床材インパクションの臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
ヘビにおける床材インパクションの原因: 床材の摂取による消化管閉塞。
病態生理
床材インパクションはヘビにおける消化器疾患である。粘膜の完全性、運動性、分泌機能、またはマイクロバイオームバランスの障害を伴う。炎症により上皮バリアが損傷し、吸収不良、体液喪失、細菌トランスロケーションの可能性がある。運動障害(低運動性/うっ滞または亢進)により通過時間と消化効率が変化する。後腸発酵動物では盲腸/結腸フローラの破壊が致死的ディスバイオーシスと腸管毒素症を引き起こしうる。
診断
X線撮影で消化管内の基質異物(木製チップ・バークチップ・砂利・人工芝断片等の不透過性/半透過性異物)を確認。バリウム造影で通過障害の程度を評価。触診で体幹の限局的硬結を検出。CBC・生化学(UA上昇→脱水、電解質異常)。蛇の基質食は獲物に付着した基質の共嚥下、不適切な給餌方法(直接基質上での給餌)、異食行動(pica)が原因。超音波で腸管蠕動の低下・腸管壁浮腫を評価。POTZ維持が消化管運動に必須。予防として給餌時の皿使用・ペーパータオル基質への変更を指導する。
治療
【診断】X線(背腹+側面)で消化管内基質陰影確認(羅列状の砂粒像が特徴的)、超音波で腸管壁・蠕動・腹水評価、温度勾配・脱水評価。【保存療法(第一選択)】温浴(28-30℃、20-30分/日 × 1-2週間)で水分補給と排便促進、輸液療法 ICe/SC 乳酸リンゲル液 15-25 mL/kg/日(爬虫類維持量)、温度勾配維持(POTZ範囲、夜間下限を厳守)で代謝活性回復。サイリウム(オオバコ種子殻) 100-300 mg/kg PO q24h × 7-14日 を必ず3-5倍量の水に混合してから経口・経鼻胃管投与(膨潤による基質包み込み・排出促進、Mader Reptile Medicine Surgery 3rd ed)。CPパウダー(サイリウム+プレ/プロバイオティクス配合、caninevet.jp/Equine & Canine Vet Nutrition)等の配合製剤は、可溶性繊維による基質排出促進とプロバイオティクスによる腸内細菌叢支援が同時に得られ、特に給餌時に基質を誤食しやすい蛇種(コーンスネーク・ボール・キングスネーク等のチップ床材飼育)で有用。ミネラルオイル 1 mL/kg PO 単回(滑剤、長期回避)、ラクツロース 0.5 mL/kg PO q12-24h。【消化管運動促進】メトクロプラミド 0.06-1 mg/kg PO/SC q12-24h、シサプリド 1.5 mg/kg PO q12-24h。【外科適応】72時間内科療法不応、完全閉塞、腸管虚血、巨大基質塊では開腹術。【再発予防(最重要)】基質を粒状(アスペンチップ・サイプレスチップ・砂)から不食物(ペーパータオル・新聞紙・人工芝・パルプベース)に変更、給餌時はベッドルームから別容器に移動して給餌(separate feeding container)、自然餌は基質付着しないよう清浄供給、温度勾配維持、十分な飲水。
予防
床材インパクションの予防: 定期健診。適切な栄養。ストレス軽減。早期受診。
予後
床材インパクションの予後: 早期治療で多くは良好。定期モニタリングで管理可能。
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