副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
概要
フェレットにおける代謝性の内分泌/代謝疾患。副腎皮質機能亢進症は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
主な症状
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臨床徴候
フェレットにおける副腎皮質機能亢進症の臨床徴候はホルモン異常または代謝障害の種類により特異的パターンを示す。糖尿病: 多飲多尿・多食・体重減少。甲状腺機能亢進: 体重減少・多食・多動・心拍数上昇。クッシング症候群: 腹部膨満・脱毛・多飲多尿・薄い皮膚。アジソン病: 元気消失・嘔吐・下痢・電解質異常。低血糖: 振戦・痙攣・意識低下。早期は無症候性に進行することが多く、定期的内分泌スクリーニングが早期発見の鍵。
原因
副腎腫瘍(腺腫/腺癌)。去勢/避妊後の性腺ホルモン欠乏→GnRH/LH上昇→副腎皮質刺激が一因。米国では早期去勢が一般的→副腎疾患が非常に多い。
病態生理
副腎皮質の腺腫/腺癌→性ステロイド(エストラジオール・17-OHプロゲステロン・DHEA-S)の過剰分泌→脱毛(対称性・尾から始まる)・陰門腫脹(避妊雌)・前立腺肥大(去勢雄)。犬のクッシング(コルチゾール過剰)とは異なり、フェレットでは性ステロイドが主体。
診断
フェレット副腎疾患は犬のクッシングと異なり性ホルモン過剰が主体。副腎パネル(テネシー大学方式:エストラジオール・17-OHプロゲステロン・DHEA-S・アンドロステンジオン・コルチゾール)で1項目以上の上昇を確認。腹部超音波で副腎腫大(正常厚<3.5mm)・形態異常を評価(左副腎が多い)。左右対称性脱毛(尾部から始まる)・外陰部腫大(避妊雌)・前立腺腫大(雄)が臨床的三徴。CBC・血液生化学で貧血(エストロゲン誘発性骨髄抑制:PCV<20%)・脾腫を評価。CT検査で副腎腫瘍の血管浸潤を確認
治療
デスロレリンインプラント4.7 mg SC(第一選択、8-20ヶ月効果)。ロイプロリドデポ100-250 μg/kg IM q30日。副腎摘出術(根治的、左は容易、右は大静脈付着で困難)。メラトニン0.5-1 mg/頭。⚠フェレットで2番目に多い内分泌疾患。両側脱毛、陰門腫大、前立腺肥大。デスロレリン/手術で予後良好。
予防
GnRHアゴニスト(デスロレリンインプラント)で副腎刺激を抑制。外科的副腎摘出が根治的。
予後
フェレットにおける副腎皮質機能亢進症の予後はトリロスタン・ミトタンによる症状制御で中央生存2年以上が期待できる。
関連する薬品
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