先天性聴覚障害
概要
白色被毛やマール模様と関連する遺伝性聴覚障害で、ダルメシアンに多いです。
主な症状
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臨床徴候
犬における先天性聴覚障害の臨床徴候は病態と進行段階により多様である。一般的非特異的所見(食欲不振・元気消失・体重減少)に加え、罹患臓器・系統に特異的な症状が顕在化する。病歴聴取と詳細な身体検査により症状パターンを把握し、補助検査で確定診断に至る。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
原因
遺伝性(白色関連遺伝子・マール遺伝子)。ダルメシアン(片側性30%、両側性5%)、ブルテリア、コッカースパニエル。両側性は完全聾。
病態生理
蝸牛の発育不全/有毛細胞の退行性変性→感音性難聴。白色被毛・マール遺伝子と関連(メラノサイト欠損→内耳の血管条の発育障害)。BAER検査で確定診断。
診断
子犬の呼びかけ/音刺激に対する無反応、しつけ困難で疑診。BAER検査(脳幹聴覚誘発反応)が確定診断: 片側性/両側性を客観的に判定。生後5週齢以降にBAER検査可能。耳鏡検査で外耳道/鼓膜の形態評価。白色被毛遺伝子(merle、piebald)と関連: ダルメシアン(有病率30%)、オーストラリアンシェパード、ブルドッグ、ボクサー。片側性は行動観察では検出困難。
治療
根治療法なし。片側性聴覚障害は通常臨床的に問題なし。両側性:手信号トレーニング、振動首輪、環境安全管理(リード管理、フェンスで囲まれた庭)。BAER検査(脳幹聴性誘発反応)6週齢以降で確定診断。好発:ダルメシアン(30%に片側/両側性)、ブルテリア、ボーダーコリー。merle/piebald遺伝子関連。繁殖からの除外が重要。
予防
BAER検査による繁殖前スクリーニング。片側性聾犬の繁殖制限。両側性聾犬は視覚合図でのトレーニング。
予後
犬における先天性聴覚障害の予後は基礎病態・治療時期・併存疾患により異なる。早期診断と適切な治療介入により多くの症例で良好な予後が期待される。継続的なモニタリングと飼育環境管理が長期予後改善に重要である。重症例・進行例・基礎疾患合併例では予後が悪化することがある。
先天性の他の疾患(犬)
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