← トップへ戻る
ハムスター (Hamster) 皮膚 中等度

趾瘤症(バンブルフット)

Pododermatitis (Bumblefoot) / 趾瘤症(バンブルフット)

概要

ハムスターにおける炎症性の筋骨格系疾患。足底皮膚炎は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示すハムスターの他の疾患を確認できます

臨床徴候

ハムスターにおける足底皮膚炎の臨床徴候は原因と病期により異なる。急性: 紅斑・水疱・湿潤性病変・激しい掻痒・脱毛(接触性皮膚炎・蕁麻疹)。慢性: 苔癬化・色素沈着・脱毛・落屑・痂皮(アトピー性皮膚炎・慢性膿皮症)。分布パターンが診断に有用: 顔面・指趾(アトピー)、耳・腹側(蚤アレルギー)、対称性脱毛(内分泌性)、円形病変(皮膚糸状菌・毛包虫)。

原因

ハムスターにおける炎症性の筋骨格系疾患。足底皮膚炎は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

病態生理

趾瘤症(バンブルフット)はその他における皮膚疾患である。表皮バリア、真皮炎症、または付属器機能の障害を伴う。バリア機能の低下により経表皮水分喪失、アレルゲン浸透、微生物コロニー形成が促進される。炎症メディエーター(ヒスタミン、プロスタグランジン、サイトカイン)が掻痒、紅斑、二次的な擦過傷を駆動する。慢性疾患では表皮過形成、苔癬化、色素沈着、線維化が生じる。

診断

足底部の発赤・腫脹・痂皮形成・潰瘍を視診で評価し、グレード分類を行う。罹患部位から培養・感受性試験を実施しStaphylococcus等を同定する。X線で中足骨・趾骨の骨融解像(骨髄炎)を除外する。リスク因子として肥満・メッシュ床材・運動不足・不衛生な環境を聴取する。ハムスターは前肢よりも後肢に好発し、肥満個体(ドワーフハムスターの糖尿病肥満含む)ではリスクが増大する。壊死組織のデブリードマンと環境改善が治療の両輪となる。

治療

ハムスターにおける趾瘤症(バンブルフット)の治療: 環境改善が必須: 金網床をソリッド床に変更、柔らかい床材(紙系)を厚く敷く。患部洗浄: クロルヘキシジン0.05%で1日1-2回清拭。局所抗菌: ムピロシン軟膏 q12h。全身抗菌薬(中等度以上): エンロフロキサシン10mg/kg PO q12h(14-21日間)。疼痛管理: メロキシカム0.2mg/kg PO/SC q24h。包帯保護(可能な場合)。肥満がある場合は減量。X線で骨髄炎を除外(重症例)。骨髄炎がある場合は長期抗菌薬療法(4-6週間)。

予防

ハムスターにおける足底皮膚炎の予防はアレルゲン管理と環境衛生が中心。蚤アレルギー: 年間を通じた蚤予防薬。アトピー性皮膚炎: 環境アレルゲン低減(フィルター・寝具洗濯)、皮膚バリア機能維持(オメガ3補給)。細菌性皮膚感染: 基礎皮膚疾患の管理、適切な被毛グルーミング、湿潤環境回避。皮膚糸状菌症: 感染動物隔離、環境消毒。耳のケアと定期的耳洗浄による外耳炎予防。

予後

ハムスターにおける足底皮膚炎の予後は原因(アレルギー性・感染性・自己免疫性)と慢性度により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。

関連する薬品

💊 エンロフロキサシン 💊 メロキシカム

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

皮膚の他の疾患(ハムスター)

ハムスターの全疾患を見る →

VetDictでハムスターの鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

骨折 (共通2症状) 変形性関節症 (共通2症状) 骨肉腫 (共通2症状) 指骨骨折 (共通2症状) 側腹腺皮膚炎(ハムスター) (共通2症状) 脂腺過形成(ハムスター) (共通2症状) 咬傷(ハムスター) (共通2症状) 熱傷(ハムスター) (共通2症状)
📋 ハムスターの疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。