不正咬合
Malocclusion / 不正咬合
概要
切歯または臼歯の不整合により正常な咀嚼ができない状態です。常生歯であるチンチラでは非常に多い疾患です。
主な症状
食欲不振
食事困難
よだれ・流涎
口を前肢でかく
体重減少
原因
チンチラにおける不正咬合の原因: 遺伝的素因、食事中の繊維不足(牧草不足)、常生歯の異常な摩耗パターンによる歯の配列異常。
病態生理
不正咬合はチンチラにおける最も一般的な歯科疾患である。常生歯(切歯・臼歯とも生涯伸長)の異常な成長・摩耗パターンにより、歯根伸長・根尖膿瘍形成・鼻涙管圧迫を引き起こしうる。歯科疾患による疼痛は食欲低下、選択的摂食、体重減少、流涎として現れることが多い。
治療
チンチラにおける不正咬合の治療は、全身麻酔下での歯の削正(バー・カッティングディスク使用)が主体。疼痛管理(メロキシカム0.3-0.5mg/kg PO SID)、強制給餌による栄養サポート、チモシー牧草主体の食事への移行。定期的な口腔検査(3-6ヶ月毎)が必要。
予防
適切な飼育管理、定期的な獣医師による健康診断、適正な栄養、ストレスの最小化、安全で清潔な飼育環境の維持により予防可能である。
予後
予後は異常の種類と重症度により著しく異なる。軽度の形態異常は外科的矯正により正常な生活が可能であるが、重度の多臓器奇形では生存率が低い。早期診断と適切な介入により機能的予後を改善できる症例が多い。遺伝性疾患では進行性の経過をたどるものもあり、長期的なモニタリングと支持療法が生活の質の維持に重要である。
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📚 参考文献
Based on articles retrieved from PubMed
- Mans C, Jekl V (2016). Anatomy and Disorders of the Oral Cavity of Chinchillas and Degus. Vet Clin North Am Exot Anim Pract. [DOI] [PubMed]
- Crossley DA (2001). Dental disease in chinchillas in the UK. J Small Anim Pract. [DOI] [PubMed]
- Legendre LFJ (2002). Malocclusions in guinea pigs, chinchillas and rabbits. Can Vet J. [PubMed]
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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